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生産性向上へ活用を、中小企業に知ってほしい補助金まとめ

新型コロナウイルスの蔓延と、そこからの経済活動の再開に合わせて、補助金や助成金といった言葉を耳にする機会が多くなってきました。企業向けに出されている補助金・助成金施策は、設備投資や新事業実施、雇用や人材教育など目的に合わせて多数存在し、様々な時期に公募されています。本記事では、生産性向上を目指す中小企業に役立つ補助金についてご紹介します。

通年で公募、生産性向上に活用できる三つの補助金

補助金は、国の政策によって多分野で募集されています。その中で、中小企業向けの代表的な補助金として、「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(ものづくり補助金)」、「サービス等生産性向上IT導入支援事業(IT導入補助金)」、「小規模事業者持続化補助金(小規模補助金)」があります。これらは、新製品のための設備投資やITツール導入など、生産性の向上を目指す中小企業等向けに、「中小企業生産性革命推進事業※1」として実施されています。通年で公募を受け付けているため複数回の締め切りが設けられており、企業は必要な準備をした上で、タイミングを計って申請できます。申請書の審査にて採択された事業者は、交付決定された内容で事業を開始します。(最新情報は、各補助金の公募要領をご確認ください。)

ものづくり補助金

中小企業等による生産性向上に資する革新的サービス開発や試作品開発、生産プロセスの改善を行うための設備投資等を支援します。生産ライン増強のために生産現場への新たな機械やロボットの導入、新製品や新サービス提供のための機材購入・システム開発などが補助対象です。最近では国が推進しているDX・GX化の取り組みに関連する特別枠(補助額・補助率で優遇)も用意されており、政府の重要施策事項と密接に関連しながら、本補助金も運営されています。

IT導入補助金

中小企業等が行うバックオフィス業務の効率化をはじめとした、付加価値向上に繋がるITやITツールの導入を支援します。販売管理システムの導入による経営の見える化や、紙による管理からITツールによる管理への変更による業務の自動化のために活用できます。働き方改革などの制度改革に対応するため、生産性向上への幅広いITツール導入を対象とした「通常枠」に加え、インボイス制度への対応や昨今重要性の増すセキュリティ対策のためにITツール導入を行う事業者に補助が下りる各枠もあります。締切頻度が高く、1か月に1~2回締切が設けられているため、自社の必要なタイミングで申請を出しやすいことも特徴です。

*小規模補助金

小規模事業者が取り組む販路開拓や生産性向上の取組みを支援する補助金です。販路開拓に向けたネット販売システムの構築や展示会への出展、チラシ配布、業務効率化に向けた管理システムの購入や作業導線を確保するための店舗改装などが補助対象です。申込先の支援機関が2 箇所(全国商工会連合会日本商工会議所)あり、申請する小規模事業者等が事業を営む事業所によって異なります。事前に商工会議所や商工会からの認定を受けたうえで申請する必要があり、前広に申請を行う必要があります。

便利な補助金に関する検索サイト

中小企業・小規模事業者向けの補助金は、上記の三つ以外にも様々な種類があります。ここでは、補助金を探すときに役立つウェブサイトをご紹介します。

  • ミラサポplus
    政府公式サイトで、中小企業や小規模事業者向け補助金や事業支援のサポートを目的に、中小企業支援施策が掲載されています。制度や支援機関の検索機能もあります。
  • J-Net21 支援情報ヘッドライン
    中小企業経営者の課題解決をサポートする最新の支援情報や事例が掲載されています。補助金やセミナー、イベントなど企業経営に役立つ支援情報を検索するページもあります。

まとめ

今回の記事では、中小企業向けの生産性向上に活用できる3つの補助金と補助金検索サイト、地方自治体から交付される補助金の事例を紹介しました。補助金は、国の政策によって、幅広い分野で公募されていますので、申請するうえで自社の課題や補助金の目的を確認し、自社の事業内容に適した補助金を探してみることをおすすめします。

※1中小企業生産性革命推進事業(中小企業基盤整備機構ウェブサイト)
※2自動制御によるマニピュレーション機能や移動機能を持ち、各種の作業をプログラムにより実行できる機械。

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協力:株式会社WellFlags
製造業に強い資金調達支援会社。経済産業省の補助金を中心に、多くの支援実績を持ち、元補助金審査員の代表を中心としたサポートで高い採択率を誇る。
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