生産性向上へ活用を、中小企業に知ってほしい補助金まとめ

経済活動の再開と合わせて、新型コロナウイルスに関連する補助金や助成金といった言葉を耳にする機会が多くなってきました。企業向けに出されている補助金施策は、雇用や起業、人材教育など目的に合わせて多数存在し、様々な時期に公募されています。本記事では、生産性向上を目指す中小企業に役立つ補助金についてご紹介します。

通年で公募、生産性向上に活用できる三つの補助金

補助金は、国の政策によって多分野で募集されています。その中で、中小企業向けの代表的な補助金として、「ものづくり・商業・サービス⽣産性向上促進事業(ものづくり補助⾦)」、「サービス等生産性向上IT導入支援事業(IT導入補助金)」、「⼩規模事業者持続的発展⽀援事業(持続化補助⾦)」があります。これらは、新製品のための設備投資やITツール導入など、生産性の向上を⽬指す中小企業等向けに、「中⼩企業⽣産性⾰命推進事業※1」として実施されています。通年で公募を受け付けているため複数回の締め切りが設けられており、企業は⼗分な準備をした上で、タイミングを計って申請できます。申請書の審査にて採択された事業者は、交付決定された内容で事業を開始します。現在は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて、特別枠として補助率を引き上げたり、定額補助を別枠で上乗せされたりしているケースもあります。各補助金の概要は下記の通りです。(最新情報は、各補助金の公募要領をご確認ください。)

ものづくり補助金

中小企業等による生産性向上に資する革新的サービス開発や試作品開発、生産プロセスの改善を行うための設備投資等を支援します。生産ライン増強のために生産現場への新たな機械やロボットの導入、新製品や新サービス提供のための機材購入などが補助対象です。ものづくり補助金には、中小企業者および特定非営利活動法人が対象の「一般型」と30社以上の中小企業に対して、革新的な事業計画策定のための支援プログラムを開発・提供する法人が対象の「ビジネスモデル構築型」があります。一般型は五次締切まであり、各回で応募期間を設けています。現在は、三次締切の申請を8月3日まで受け付けています。

IT導入補助金

中小企業等が行うバックオフィス業務の効率化をはじめとした、付加価値向上に繋がるITやITツールの導入を支援します。販売管理システムの導入による経営の見える化や、紙による管理からITツールによる管理への変更による業務の自動化のために活用できます。働き方改革などの制度改革に対応するため、生産性向上へのITツール導入を対象とした「通常枠」と新型コロナウイルスの影響を受け、テレワーク導入や非対面や遠隔でのサービス提供に関するITツール導入を対象とした「特別枠」があります。通常枠は五次締切まであり、それぞれ締め切りを設けています。

*持続化補助金

⼩規模事業者が取り組む販路開拓や⽣産性向上の取組みを支援する補助金です。販路開拓に向けたネット販売システムの構築や展示会への出展、業務効率化に向けた管理システムの購入や作業導線を確保するための店舗改装などが補助対象です。申込先の支援機関が2 箇所(全国商工会連合会日本商工会議所)あり、申請する小規模事業者等が事業を営む事業所によって異なります。支援機関を問わず、「一般型」と新型コロナウイルス感染症の影響を受ける事業者向けの「コロナ特別対応型」があります。どちらも、支援機関のサポートを受けながら経営計画書や補助事業計画書を作成する必要があります。「一般型」は、10月2日、「コロナ特別対応型」は8月7日まで受け付けています。

便利な補助金に関する検索サイト

中小企業・小規模事業者向けの補助金は、上記の三つ以外にも様々な種類があります。ここでは、補助金を探すときに役立つウェブサイトをご紹介します。

  • ミラサポplus
    政府公式サイトで、中小企業や小規模事業者向け補助金や事業支援のサポートを目的に、中小企業支援施策が掲載されています。制度や支援機関の検索機能もあります。
  • J-Net21 支援情報ヘッドライン
    中小企業経営者の課題解決をサポートする最新の支援情報や事例が掲載されています。補助金やセミナー、イベントなど企業経営に役立つ支援情報を検索するページもあります。

他にもある、地方自治体による中小企業向け補助金

中小企業向け補助金には、国から交付される補助金の他、地方自治体が交付するものもあります。交付する自治体内に事業所を有する企業向けに公募されるケースなど、内容は様々です。今回はその中で、ロボット導入に関する三つの補助金をご紹介します。

  • 北九州市産業用ロボット導入支援補助金
    北九州市内企業の経営の安定化と競争力強化を図ることを目的として、北九州市内において産業用ロボット※2を導入することで生産性の向上を図る事業者を支援しています。産業用ロボット導入経費、導入に伴う付帯経費が対象です。
  • 相模原市産業用ロボット導入補助金
    相模原市は平成25年2月に、国から地域活性化総合特区として「さがみロボット産業特区」の指定を受けています。その相模原市内において産業用ロボット※2を導入し、生産性の向上を図る事業者を支援することを目的とし、導入経費の一部を補助しています。令和元年度は募集を終了し、ロボット導入による部品加工の自動化及び省人化や、協働ロボットによる機械加工自動化システムの構築・生産性向上など、7件が採択されています。
  • 福井県IoT・AI・ロボット等導入促進事業補助金
    福井県では、生産工程のカイゼンや付加価値を高める取組みを促進し、企業の生産性向上を図ることを目的に、県内の中小企業等を対象に、IoT・AI・ロボット等の導入に要する経費の一部を助成しています。IoT普及枠、AI等活用先進型モデル枠、ロボット導入枠の三つが補助対象事業です。

まとめ

今回の記事では、中小企業向けの生産性向上に活用できる3つの補助金と補助金検索サイト、地方自治体から交付される補助金の事例を紹介しました。補助金は、国の政策によって、幅広い分野で公募されていますので、申請するうえで自社の課題や補助金の目的を確認し、自社の事業内容に適した補助金を探してみることをおすすめします。

※1中小企業生産性革命推進事業(中小企業基盤整備機構ウェブサイト)
※2自動制御によるマニピュレーション機能や移動機能を持ち、各種の作業をプログラムにより実行できる機械。

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