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【株式会社CIC】若手エンジニアの育成にロボコンを活用し続ける理由とは

本記事は、2023/8/22にETロボコン公式サイトで公開されたETロボコン活用事例からの転載記事です。


今回は、ソフトウェア開発と情報セキュリティを専門とする、株式会社CIC(以下、CIC)の人材育成の取り組みをご紹介します。CICは、ソフトウェア開発の経験が浅い若手エンジニアが開発の一連の流れを体験する機会として、また、知恵を出し合って課題を解決していくチーム力やコミュニケーション力を鍛えるために、2006年から毎年ETロボコンに参加しています。会社公認の若手育成活動として取り組まれるこの活動は、会社にどのような効果をもたらしているのか、ETロボコン活動を推進する経営企画室の森氏にお話を伺いました。

CICが目指すエンジニア像と人材育成

CICはITの技術を通じてお客様に満足を与えることを重要視しています。私たちが目指すエンジニア像は、高品質なシステムやサービスをスピーディかつ適正な価格で提供することです。文系理系に関係なく、総合力を向上させるために努力できる人材を求めています。技術的なスキルだけでなく、コミュニケーション能力や問題解決能力、そしてチームワークも重視しています。お客様に価値を提供することを目指すには単に技術に優れた人材だけでなく、お客様との関係を築き、信頼を得るための人間的な資質も必要です。
そのような人材を育成するために、CICの育成プログラムは、技術的なトレーニングだけでなく、コミュニケーション能力を含めた総合的な能力の向上を促進する内容で構成されています。社内外の研修やワーキンググループ、プロジェクトへの参加など、さまざまな機会を提供し、OJT制度やサポート面談も活用して、個々の成長をサポートしています。

ETロボコンがエンジニア育成に効果的な三つの理由

CICが初めてETロボコンに参加した2006年は、デジタル技術が急速に進歩し、カーナビゲーションや携帯電話などのデジタル機器が高性能化していく時期でした。このような状況の中、ソフトウェア開発の中でも特に組込み技術の習得が重要と考え、若手エンジニアの組込み技術のスキル向上とチームの結束力強化を目的に、ETロボコンへの参加を決めたそうです。
若手エンジニアの人材育成において、ETロボコンの活動が有効だと思う3つの理由をお伺いしました。

1.学習資料を活用できる
ETロボコンでは、プログラミング、制御システムなどの多くの学習資料が用意されています。参加者は基礎知識から学ぶことができるため、自身の技術を向上させるための基盤を築くことができます。

2.経験豊富なエンジニアからアドバイスをもらえる
ETロボコンでは、大会の際だけでなく、技術教育や試走会の際等、審査員からフィードバックやアドバイスを受ける機会があります。審査員は経験豊富なエンジニアであり、参加者の成長をサポートするために専門知識と経験を提供してくれます。
参加者は自身のロボットの設計やプログラムに関するアドバイスを受けながら、技術の向上を図ることができます。専門家である審査員からのフィードバックやアドバイスは、参加者の成長を加速させる貴重な要素となっています。

3.明確な目標が立てられる
ETロボコンでは、ロボットの走行タイムやモデル評価の結果など、明確な目標を設定することができます。参加者はこれらの目標達成に向けて努力し、自身の技術やアイデアを実践に結び付けています。目標達成のためのプロセスは、参加者にとって貴重な学びの機会となっています。

ETロボコンは、これら3つの要素が参加者の技術力向上と成長を促進し、人材育成において非常に有益な場です。CICでは、毎年ETロボコンへの参加を支援し、若手エンジニアの育成に力を入れています。ETロボコンを通じて、若手エンジニアたちが実践力を身につけ、お客様に高品質なシステムやサービスを提供できる人材となることを目指しています。

ETロボコン参加から得られた3つの効果

ETロボコンに参加してどのような効果があったのか、3つの観点から教えていただきました。

1.自信とモチベーションの向上
ETロボコンの参加は、参加者にとって大きな達成感をもたらします。過去の実績として、2014年はチャンピオンシップ大会出場、2022年はチャンピオンシップ大会に出場し、エントリークラス全国4位を獲得しました。これは私たちのモデル設計とプログラミングのスキルが高く評価された証であり、参加者の自信とモチベーションを高め、さらなる成長への励みとなります。

2.成果物を納期内に完成させる経験
ETロボコンはチームでの共同作業が求められる競技です。厳しいスケジュールの中で、モデル設計やプログラム作成を行い、納期に間に合わせることが求められます。このような環境でのプロジェクト経験は、参加者のスケジュール管理能力やチームワーク力を鍛えます。ETロボコン参加を通じて、チームで協力しながら成果物を納期内に完成させる経験を積むことができました。

3.UMLファンダメンタル資格の取得
ETロボコンに参加することで、UML(Unified Modeling Language)に関連する知識やスキルを習得することができます。チームのメンバーは、ETロボコンへの取り組みを通じて、UMLファンダメンタル資格を取得しました。UMLはソフトウェア設計やシステム分析において重要なツールであり、この資格取得は参加者の技術的な成長を示す証となります。

ETロボコンの参加は、達成感や実績の向上、納期への対応力向上、さらには資格取得といった様々な効果をもたらします。これらの効果は参加者の技術力だけでなく、自己成長や将来のキャリアにもプラスの影響を与えます。CICはETロボコンの参加を通じて、若手エンジニアが成果を上げ、多くの学びと成長を得ることを応援しています。

2022年 エントリークラス 全国4位 チーム名:SAY CIC

会社全体の発展へとつながるETロボコン活動

ETロボコンに参加した当初の目的以外にも、想定外の効果があったそうです。参加してみて分かったETロボコンの有効性をお伺いしました。

1.社内全体を巻き込んだ盛り上がり
ETロボコンへの参加は、個人活動だけではなく、社内全体を巻き込んで盛り上げる効果もあります。私たちの参加は社内で注目され、参加していないエンジニアたちの関心や応援を集めました。メンバーの成果発表や進捗報告、チーム間の競争などを通じて、社内の雰囲気が活気づき、情報共有や交流が促進されました。ETロボコンは、単なるコンテストにとどまらず、社内コミュニティの形成やチームビルディングにも大いに貢献しています。

2.他社とのつながり
企業や教育機関も参加する大規模なコンテストのため、参加者同士の交流や情報交換の機会が豊富にあります。私たちのチームは、他社のエンジニアと交流し、技術やアイデアについて刺激を受けることができました。共通の興味や目標を持つ仲間との交流は、業界全体の発展につながるだけでなく、参加者個人の成長にもつながりました。ETロボコンを通じて、広い範囲の人々とつながることで、私たちの視野が広がり、新たな機会やパートナーシップが生まれました。

3.度胸をつける機会(会社を背負っているという使命感)
ETロボコンへの参加は若手エンジニアにとって大きなチャレンジであり、プレッシャーや競争の中で自身の力を試すことで、度胸をつける機会を得られています。大会当日は会社の名を背負っているという使命感とともに競技に臨みました。この使命感は、若手エンジニアにとって非常に重要な経験となり、自信と責任感を培います。ETロボコンは、若手エンジニアにとって、自身のプロジェクトだけでなく、会社全体の代表としての自覚と使命感を醸成する貴重な場となりました。

社内の盛り上がりや他社とのつながり、そして個人の度胸や人脈の広がりなど、これらの効果は参加者の成長と組織全体の発展に寄与します。CICではETロボコンを通じて、若手エンジニアたちが技術力だけでなく、さまざまなスキルと経験を獲得し、将来のリーダーシップを担う人材として成長することを支援しています。

ETロボコンを通して、未来へとつなぐ想い

最後に、CICがETロボコンを推進する中で、大切にされている想いや考えを教えていただきました。

ETロボコンに参加した若手エンジニアが次の世代のサポートをしていくこと、また、知恵を絞り、自分たちで考えて創出する姿勢が継承されていくことが大切にしている想いです。ETロボコンは、参加者が個々に成長するだけでなく、次の世代の育成にも貢献する場です。CICでは、ETロボコンに参加した若手エンジニアが中心になって、後輩や新入社員のETロボコン参加のサポートを行っています。

さらに、ETロボコンに参加した若手エンジニアは、ETロボコン活動の枠を超えて、親睦会企画などの社内活動にも積極的に参加し活躍しています。彼らはETロボコンで築いた絆と協力関係を活かし、チームワークを大切にした活動を展開しています。親睦会やイベントの企画運営を通じて、社内のコミュニケーションと結束力がさらに深まることを目指しています。

CICは、ETロボコンを通して得られる価値や経験を次の世代に継承することを大切にしています。若手エンジニアが先輩や後輩と協力し、知識や経験を共有することで、会社全体の成長と発展に寄与しています。これからもETロボコンで育んだ思考力、協調性、そして次の世代への責任感を持ったエンジニアを育成し、未来の挑戦に向けて進んでいきます。

2023年参加メンバー

ETロボコンの活動は、エンジニア自身のスキル向上のみにとどまらず、会社全体を活気づけ、発展させる活動として重要な位置づけとなっています。


参考リンク

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