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セミナーレポート:【中堅製造業向け】生産力の維持・発展には、自動化が必要だと考える経営の決断(後編)~導入運用の課題に徹底的に向き合った協働ロボットソリューション

2024年2月21日に行われた、事業継続に向けた生産力の維持・発展に向けて、業務自動化を決断し動き出したい中堅製造業の経営層及び、推進責任者の方を対象としたセミナーに関するレポート後編です。

セミナーレポート前半では、製造業界の自動化に関する現状や課題、それに対するサービスの在り方についてご紹介しました。

レポート後半となる本記事では、株式会社アフレルが(以下、「アフレル」)製造業の皆さまとどのようなパートナー関係を結びたいのか、どのような状態を目指しそのために何を行っていくのかという経営の決断についてレポートしています。ぜひ最後までお読みください!
※同社代表の小林氏によるセミナー講演内容を一部抜粋して記載しています。

今後の展望

「明るい未来社会をつくろう」。アフレルでは、創業当初からこのビジョンに基づき、30年後の未来をつくる人材育成、中でもソフトウェアやロボティクス領域における人材育成に携わってきました。しかし特にこの数年は、過去20年間の中でみても製造業を筆頭に一般社会の中でもロボットが存在感を増し、ロボットの適用に随分加速がついた状況になっていると思います。そのような状況の中、当社のビジョンである「明るい未来社会をつくろう」の実現に向けて、今すでに起きている未来をより明るい社会にすることを目指してロボット事業を本格的にスタートしました。

こちらのデータ(※4大分類による日本の競争力順位変遷)によると、2023年時点で日本の総合的な競争力順位は35位と決して高くありません。実際に国内の製造業現場からも、①人材の採用が難しい、②若者が向上にこない、③従業員平均年齢の上昇、という声があがっている状況であり、この先の未来をどうつくるか、が大きな課題となります。この課題解決に向けた対策としては、①外国人労働力の獲得、もしくは②ロボットの適用を広げる、という大きく二軸がありますが、前者の対策についてはすぐの実行が難しいため、後者のようにロボット等のテクノロジー活用を通して未来をつくるという方針でお考えの企業様も多いのではないでしょうか。ロボットの領域に強みを持つ当社としてはそのような企業様の課題解決に貢献したいと考えています。

※国際ロボット連盟(IFR)資料より抜粋

また、以下のデータ(※世界の製造業におけるロボット密度=従業員一万人当たりのロボット稼働台数)によると2022年時点で日本は第4位(約4%)であり、アフレルとしてはこのロボット密度の数値を「2030年に20%まで高める」ことを目指して進んでいます。20%という数値は、全社会的に影響を与えられる比率かどうか、という観点で設定した数値です。例えばテレビ番組の視聴率に当てはめてみると、20%以上の視聴率を取るということはその番組を観ていない人までそれを知っている、つまり様々なニュースで取り上げられ、SNS上で話題となり、家庭や会社でもそれが話題になる、といったように、世間中の人がそのことを知っているような状態を指します。製造業の業界においてロボットが当たり前に活用されている状況を作りたい、という意図でアフレルではこの数値目標を掲げました。

※IMD「世界競争力年鑑」各年版より三菱総合研究所作成より抜粋
※IMD(国際経営開発研究所:International Institute for Management Development

日本の製造業ロボット密度を2030年に20%まで高めるという目標の実現に向けては、「高額な導入費用に過剰な機能、専用環境構築に伴う負荷」や「導入期間長期化に伴う負荷」、そして「ロボットを活用できる人材の不足」といった各種課題解決の必要があり、アフレルでは、「専門設備不要の小型協働ロボットパッケージシステム」の適用を通してこれらの課題解決を目指しています。
現在アフレルでは、「ワークMagic-1」「自動搬送ネコボット-F1」という二種類のロボットパッケージシステムを開発提供しています。ここでは、「ワークMagic-1」を例にとってその特徴をご紹介します。
<特徴>
・ピッキング・仕分け作業自動化システム
・システム1台で最大3人分の作業が可能
・導入まで最短2か月の短納期
・内製運用化に向けた充実サポート(作業現場にてタブレット等で閲覧しながら操作できる動画をはじめとする教材コンテンツや研修)


左側→ロボットアームを用いた、ピッキングや仕分け等の単純作業
右側→生産現場内の運搬作業を自動化する自動搬送システムパッケージ

上記の様なロボットパッケージシステム導入により低コスト・短納期を実現することで、導入台数の増加を促し現場の利用度拡大や生産性向上を図り、更に製造業におけるロボット密度を高めることを目指していきます。
2030年に日本の製造現場や従業員の皆様がどのような働き方を行い、どんな未来がそこにあるのか、アフレルではそれらをお客様とともにつくり、ご支援していきたいと願っております。


セミナー後のQAでは、「ロボット導入を成功に導くためのキーポイントは何か」「助成金の活用はできるのか」「現状、現場作業のうちどこまでをロボットに置き換えられるか、その線引きは」等々具体的な質問が活発に飛び交いました。
自社の事業継続に向けた各種施策の一つとして自動化を今後検討されるにあたり、今回の記事内容が参考になりましたら幸いです。

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