ソフトウェアのデモに最適!プロトタイプをつくる6つのメリットと開発フローを解説

ソフトウェア開発において「プロトタイプ」は、今やなくてはならない存在です。プロトタイプによって「見えないものの動きを見せる」ことにはどのようなメリットがあり、そのツールとして最適な要素とは何でしょう。プロトタイプの概要と最適なツールについて紹介します。

プロトタイプ、プロトタイピングとは

はじめに、プロトタイプ、およびプロトタイピングとは何かについて簡単に説明しましょう。

プロトタイプの意味

プロトタイプとは、開発の途中段階で利用者が機能や操作性を確認できる試作品のことです。プロトタイプを制作することをプロトタイピングと呼びます。

プロトタイプを作成・導入する6つのメリット

ではプロトタイプを導入することには、どのようなメリットがあるのでしょうか。また、プロトタイピングによるコスト削減効果はどのようにもたらされるのでしょうか。

1.ユーザーに見せる

プロトタイプををつくることで、ユーザーに対し、ソフトウェアなどの見えない動きを視覚的に示すことができます。プロトタイプを見たユーザーは、作品の具体的なイメージをつかむことで、開発側とユーザーの間で認識を一致させることができます。

2.アイデアのムダを取る

開発初期段階におけるプロトタイピングによって、アイデアの検証ができるため、失敗につながる可能性を排除または最小にできます。開発初期に試行錯誤することで、その後の開発フローにおけるムダを取りのぞき、プロジェクトをスマートかつスムーズに進められるのです。

3.思考プロセスを共有

プロトタイピングはデモンストレーションを可視化するため、開発において非常に効果的なコミュニケーションツールになります。みんなで同じものを見ることによって思考のプロセスが共有され、意見の対立を回避できたり、方針決定についての同意が得やすくなるのです。

4. 試作段階で細部を修正

プロトタイプを実際に動かしてみることで、修正すべき点に気付くこともあります。つまり、完成品となる前の試作段階で細部を修正可能です。

5.新たな発想を生む

プロトタイプの作成過程で新たな発想が生まれたり、優れたプロセスや洗練されたアイデアが浮かぶこともあり、イノベーションへとつながる可能性があります。

6.コスト削減効果

プロトタイピングで十分に検証しておくことによって、完成・納品後に起こりうる大規模な修正や機能追加の発生率を下げ、製品開発コストを大幅に削減できます。

プロトタイピングを用いた開発フローの一例

プロトタイピングを用いた開発の例を示してみましょう。

1.【解決すべき問題の発見とソリューションの確定】
どのような問題があり、解決のためにどのようなソフトウェアを開発するのかを確定します。

2. 【基本要求を定義】
ユーザーのシステム要件を調査、要求分析して設計を進めます。

3. 【最初のプロトタイプを作成】
プロトタイプを作成しユーザーにデモンストレーションを行います。

4. 【ユーザーによるレビュー】
デモンストレーションを確認したユーザーからレビューを受けます。

5. 【修正や拡張の要望をフィードバック】
ユーザーから得たレビューについて、修正や拡張などの要望をフィードバックします。

6.【プロトタイプの改良とアップデート】
ユーザーの要望を取り入れてプロトタイプを改良し、アップデートします。(必要に応じて3~6を繰り返す)

7. 【実装】
ユーザーの予算と納期に合わせ、完成品として納品します。

このようなフロー(一例)に沿ってプロジェクトを進めると、ユーザーと認識を一致させられるため、開発もスムーズに進められます。その結果、コスト削減と開発工程の短縮を実現できるのです。

プロトタイピングのソリューションと導入例

このようにプロトタイピングは、よりよい完成品を開発するための効果的な手法となります。実際に「動作する」ところをユーザーに見せられる点が、文章やイラストを用いるプレゼンテーション方式との明確な違いであり、プロトタイプの大きな特長です。

これらのことから、ハードウェア制御のためのソフトウェアを開発する際、その手法として作成するプロトタイプのデモンストレーションには、「動作する」「物理的な改造が容易」「すぐに更新可能なプログラム」の3要素が求められます。つまり、これらの3要素を満たしたツールがプロトタイピング作成に最適なのです。

稼働中のシステムのデモンストレーション事例として、レゴ社のマインドストームを使ったものがあります。株式会社セゾン情報システムズは、同社が開発・販売しているデータ連携ミドルウェア「HULFT IoT」について、展示会などでレゴ マインドストームを用いたデモンストレーションを行っています。目に見えないソフトウェアの動きを可視化するために「動かすことができ、改造も容易で、プログラムの修正も簡単」なレゴ マインドストームは、プロトタイプの作成に最適なツールとして評価されているのです。

まとめ

ソフトウェア開発の手法として必須となりつつあるプロトタイピングについて、そのメリットを紹介し、デモンストレーションのために使用している例を説明しました。プロトタイプを作成し、ユーザーへ視覚的に動作を見せることは時間・コスト面のメリットだけでなく、開発プロセスにおいても新たに生まれる発想、認識の共有といった面でも非常に有用です。プロトタイピングにより「見えないものの動きを見せる」ツールとしてレゴ マインドストームを紹介しました。

参考:

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