SDGs企業研修

デジタル社会に貢献するシステム開発企業が取り組むSDGs活動とは

2015年9月の国連サミットにて採択された国際目標に「SDGs(持続可能な開発目標)」があり、日常生活で「SDGs」を耳にする機会が多くなりました。帝国データバンクが2022年8月に実施した「SDGsに関する企業の意識調査※1」によると、企業におけるSDGsの意味および重要性を理解し、取り組んでいる企業は23.6%ある一方で、意味や重要性を理解し、取り組みたいと思っている企業は28.6%、意味もしくは重要性を理解できるが取り組んでいない企業が35.9%、 と約65%の企業が具体的に取り組めていない現状があります。その背景には、SDGsに対して漠然としていたり、業務に対して具体的な取り組みが出てこなかったりなど様々な状況があります。

本記事では、兵庫県神戸市にある株式会社神戸デジタル・ラボ(以下、神戸デジタル・ラボ)が取り組むSDGsをテーマにした活動や研修についてご紹介します。ITコンサルティングサービスやシステム開発・運用・保守サービスを提供する企業が、どのようにSDGsに取り組んでいくのか、これまでの活動を踏まえながら、取締役副社長 玉置 慎一様にお話を伺いました。

デジタル領域のプロが推進するデジタル・コラボレーション事業

神戸デジタル・ラボは、神戸発のデジタルコンテンツ&ネットワークシステム専門企業として、阪神淡路大震災の年1995年に兵庫県神戸市に設立されました。スローガン「デジタルで未来を創る」のもと、デジタルビジネスを軸にシステム開発やアプリ開発、情報セキュリティサービスなどを提供しています。また、AI、IoT、XR、データ活用といった技術を積極的に取り入れ、お客様企業のDXを支援しています。近年は、デジタル領域のプロフェッショナルとして、これまで培ってきた知見やアイディアをもとに、お客様と共に新しいビジネスを創り上げる「デジタル・コラボレーション」事業にも取り組んでいます。この事業は、データを起点に戦略を立案したり改善点を検討したりと全てにおいてデータ駆動で行われます。そこに、デザイン思考やビジネス思考、テクノロジー思考などの異なる視点を組み合わせながら施策を練っていきます。この事業の特徴の一つに「伴走スタイルの推進」があります。お客様に一任するのではなく、オフラインオンライン問わずお客様と協同で取り組める環境を用意し、悩みや課題に寄り添い共に考え、伴走しながらゴールを目指します。

きっかけは社員の発案、社員主体のSDGs活動

神戸デジタル・ラボは2020年に社内向けのSDGsワークショップを実施しました。SDGsに興味関心をもった社員がプライベートで参加したワークショップを会社のメンバーと体験したいと思ったのがきっかけです。神戸デジタル・ラボは日常から社員の提案による活動が盛んで、このワークショップも社員からの提案により実現しました。
ワークショップ以降、同じく社員の提案で社内にSDGsに取り組むチームが発足しました。約一年半にわたって、SDGsについて理解し、日常生活における意識づけを促すための活動に取り組みました。活動内では、SDGsの17の目標についての啓蒙活動やチームメンバーのノウハウを活かしIoT技術を用いた活動など、参加者が楽しみながらSDGsへの関心を高める機会づくりに励んでいました。

集合研修で深めた社員同士のつながりとSDGsへの理解

このような活動を行っていますが、企業向けのシステム開発を主とする日々の業務の中からはSDGsに対する直接的な取り組みが生まれにくい現状もあります。そこで、社員へさらなるSDGsへの関心・理解を促すために、全社向けに新たなワークショップ「2030SDGsカードゲームを活用したワークショップ」を行いました。このワークショップでは、SDGsを理解し、会社業務とSDGsのつながりを認識してもらうことを狙いとしています。当日は、カードゲーム「2030SDGs」をチームごとに体験し、SDGsの必要性やSDGsが実現しようとしている世界、大事にしている価値観を理解しました。SDGsへの理解を深めたあとは、チームに分かれて自身の業務や活動が社会、そしてSDGsとどのようにつながっているのかを話し合います。参加者からは「このワークショップを通して、業務だけではなく日常生活とのつながりも感じることができた」といった声もありました。また、新型コロナウイルスの影響により、案件以外で他部署の社員同士が交流する機会が減っていたため、社員同士がリアルな場でコミュニケーションを取る良い機会となりました。

最後に、今後のSDGsに対する取り組みや展望について玉置様にお伺いしました。
「今後はSDGsに貢献できるシステム開発や、デジタル・コラボレーション事業を通して、SDGsに取り組まれているお客様とともに新しいビジネス創造といった取り組みを進めていきたいです。また、SDGsに限らず、ワークショップやイベントなど社員発案のおもしろい取り組みがあれば積極的に実施していこうと考えています。」

※1SDGsに関する企業の意識調査(帝国データバンク)


参考リンク

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