SDGsプログラミング教育

女の子が夢中になる電子工作&プログラミング!将来の選択肢をひろげる機会をつくる【プログラボ ガールズプロジェクト】

プログラミングスクールへ体験を申し込む子どもは男の子が81.8%、女の子が18.2%となっており、子ども向けプログラミングスクールにおける男女の差はまだ大きいままとなっています。
(「コエテコ総研 byGMO」調べ、コエテコ byGMO https://coeteco.jp/

このように男の子の生徒の割合が多いプログラミングスクール業界の中で、女の子への理系教育推進に積極的に取り組むスクールのひとつがプログラボです。
プログラボでは理工系女子応援活動として、電子工作や大学院生の女性との交流イベントなどを通じて、ものづくりやプログラミングなどの理工系に興味を持ってもらうための取り組みを行っているそうです。
そこで本記事では、プログラボ ガールズプロジェクトのメンバーである楠本千尋さんにお話を伺いました。

プログラボ ガールズプロジェクトとは?

Q.プログラボ ガールズプロジェクトとは何ですか?
楠本さん:

プログラボ ガールズプロジェクトは、2021年11月に立ち上がったプログラボの女の子向け活動の総称です。
女性社員5名が中心となって、イベントなどを通して女の子が理工系に興味を持つきっかけ作りなどをしています。
プログラボ ガールズプロジェクトの活動としては、これまでに「理系大学院生の女性との交流イベント」、「女の子向けプログラミング体験イベント(KIKKAKE)」、「女の子向け電子工作体験イベント」を行いました。

Q.プログラボ ガールズプロジェクトはどのようにスタートしたのですか?
楠本さん:

プロジェクトがスタートするきっかけとなった取り組みは、大阪府立大学理系女子大学院生チームIRIS(アイリス)とプログラボに通う女子生徒の交流イベントです。女の子にも理系分野の楽しさを感じてもらい、将来像を描くきっかけとなる場を作りたいという思いから、理系で活躍する大学院生の女性との交流イベントを開催しました。

大阪府立大学IRIS交流ベント①_1200x800.jpg 大阪府立大学IRIS交流イベント②_1200x800.jpg

プログラミングを学ぶ女の子たちでも、普段の生活の中で、実際に理系の道に進んだ女性のロールモデルを見る機会はそれほど多くはありません。そこで、理系で活躍する女性の大学院生から「理系に進む道を決めたきっかけ」や「理系に進んでどんな未来が待っているか」について直接お話を聞くことで、生徒が自分の将来をイメージするきっかけにしてほしいと思っています。私自身、このイベントを通して女性の大学院生の思いを聞く中で、「理系分野の女子の少なさ」という課題を改めて認識する機会となりました。

また、女の子を対象としたプログラミング体験イベントである「ガールズプログラミングフェス KIKKAKE」では、第一回目の開催時から推進委員会に参画しています。

KIKKAKE21①_1200x800.jpg KIKKAKE21⑥_1200x800.jpg

このKIKKAKEを通して女の子へプログラミング体 験イベントを提供する中で、理系分野において女の子向けに活動していく必要性を感じ、プログラボ ガールズプロジェクトが本格的にスタートしました。

最近の活動としては、女の子向けの電子工作が体験できるイベントを大阪・兵庫・奈良にある10校以上の教室で実施しています。

デコキーホルダー6_1200x800.jpg デコキーホルダー8_1200x800.jpg

「デコる」と「はんだ付け」が女の子の心を動かす

Q.様々なイベントを行っているのですね!イベントにはプログラボの生徒でなくても参加できるのでしょうか?
楠本さん:

はい!誰でも参加可能です。
イベントの種類によって対象年齢は変わりますが、電子工作体験イベントでは年長さんから参加できるものもありますよ。

Q.最近は電子工作イベントを行っているそうですが、イベントの雰囲気はどんな感じでしょうか?
楠本さん:

明るく柔らかい雰囲気のイベントなので、初めて来る子でも馴染みやすい空間となっています。
電子工作イベントでは、今までにLEDでひかる「デコキーホルダー」「ランプシェード」「魔法のステッキ」を作りましたが、どのイベントも大盛況です!

デコキーホルダー13.JPG ランプシェード①.jpeg ステッキ③.jpgステッキ③.jpg

参加している女の子はみんなワイワイと楽しそうで、デコレーションをする時間になったらデコパーツ置き場に走っていくほど夢中に取り組んでいます!

デコパーツ③_1200x800.jpg ステッキ⑩.JPG

例えばデコキーホルダーを作るイベントではLEDやスイッチなどをはんだごてを使ってはんだ付けしますが、参加した女の子はみんな初めての体験だったようで、はんだ付けが終わり、スイッチを入れてLEDが光った時には、あちこちから歓声があがりとても感動した様子でした。

そして、イベント終了後には「はんだごてを買ってほしい!」とお父さんにおねだりする女の子もいました!

【LEDでひかる デコキーホルダーをつくろう】

Q.はんだごてのおねだり…!それだけ女の子の心を動かすイベントだったのですね!
楠本さん:
そうですね!イベントへの参加を通して、新たな世界をひろげてもらうことができたのではないかと思います。

Q.保護者の方からはどのような反響がありましたか?
楠本さん:
はい、女の子向けのイベントが開催されることについては「嬉しい」といったお声をいただいています。
「理系大学院生の女性との交流イベント」については、保護者の方から「(保護者自身が理系でないこともあり)理系の進路については親ではカバーできない部分なので、有難い機会となりました」というコメントをいただきました。
やはり、こういった理系の女性が憧れの存在として身近にいることで、女の子の進路選択の幅がひろがると思います。

また「電子工作イベント」では、学校や家庭ではあまりできない経験を得られるところがとても好評です。
この電子工作イベントは、男性がメイン講師の教室でも行っているのですが、普段の教室ではおとなしかった女の子が、プログラボ ガールズプロジェクトのイベントでは笑顔がたくさん見られたそうで、そのいつもとは違う姿に講師が驚いていました。
女の子だけの空間を作ることで、委縮せず伸び伸びと好きなことに取り組めるところも、このイベントの魅力だと思います。

ランプシェード④_1200x800.jpg ランプシェード⑥.jpg

自分の「好き」に理工系の技術を組み合わせたら世界はひろがる

Q.なぜ女の子向けに電子工作体験イベントを行おうと思ったのでしょうか?
楠本さん:
元々は女性が電子工作をする書籍が社内で話題になったのがきっかけです。
その時に「女の子が電子工作をするって素敵だな」と思い、いろいろな電子工作の作品を調べ、イベント内容を考えて、「女の子にどうしたら興味を持ってもらえるか」を研究しました。
そういった試行錯誤の中で、「パーツでデコレーションをしたらかわいいのでは?」というアイディアが「デコキーホルダー」のイベントに繋がりました。

デコキーホルダー16.jpg デコキーホルダー17.jpg

Q.確かに、デコレーションしたものはどれもかわいいですね。私も作ってみたくなります…!
楠本さん:
ガールズプロジェクトのコンテンツは子どもだけでなく、大人の方からも「かわいい!作ってみたい!」という声をよくいただきます!
普段の教室でやっているような授業教材を使ったイベントだと作ったロボットを持って帰っていただくことは出来ないのですが、電子工作だったらその日作ったものを家に持ち帰れるのがいいなと感じています。

Q.プログラボ ガールズプロジェクトのイベントに参加した女の子になって欲しい姿はありますか?
楠本さん:
「自分が興味のあることや好きなことに理工系の技術を組み合わせたらもっといろんなことができる!」と知るきっかけにして欲しいという思いで、イベントを実施しています。
キーホルダーを好きな色に光らせる電子工作などを通して、「自分で手を動かすことでもっと素敵なものをつくり出せる!」という風に考えることができる女の子になってもらえたら嬉しいです。

Q.イベントを実施する時に気を付けていることはありますか?
楠本さん:
女の子それぞれの個性や可能性が発揮できるようにこちらから誘導しないことを心掛けています。
例えば電子工作イベントの際にLEDを用意するのですが、ピンク色が人気になるのかと思っていたら、ブルーが一番人気で驚いたことがあります。やはり、「偏見で決めつけたらダメだな」と改めて思いました。
子どもが自由な感性で制作できるように、いろんな種類のデコレーションのパーツを用意しています。

デコパーツ②_1200x800.jpg

またイベントで使用するテキストには、ただかわいいものを作って終わりではなく、ものが動くしくみや工具の名前など、次に繋がるような学びの要素を入れています。

理工系への興味だけで終わらせず、次へ繋がる取り組みを

Q.今後のプログラボ ガールズプロジェクトはどうなっていくのでしょうか?
楠本さん:
引き続き、女の子の選択肢をひろげる機会を作りたいと思っています!
今はKIKKAKEや電子工作イベントで理工系に興味を持ってもらうきっかけ作りを行っているので、今後は大学等の教育機関と連携して、理工系に興味がある女の子のロールモデルになる人との交流イベントなどをまた実施していきたいです。
理工系に興味がある、で終わらせるのではなく、「自分の進路」というところまで繋げていきたいと思っています。

Q.次回のイベント情報があれば教えて下さい。
楠本さん:
2022年6月にはガールズプログラミングフェス KIKKAKE’22の中でイベントを実施します。

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お申し込みはこちら:https://coeteco.jp/kikkake_2022/events/10107
開催日時/場所:
・6月 5日(日) 10:30~12:00 【プログラボ野田阪神】
・6月25日(土) 10:30~12:00、13:30~15:00【プログラボ豊中】
・6月26日(日) 10:30~12:00【プログラボ夙川】

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お申し込みはこちら:https://coeteco.jp/kikkake_2022/events/10110
開催日時/場所:6月8日(水) 17:00~18:00【プログラボ綾瀬】

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お申し込みはこちら:https://coeteco.jp/kikkake_2022/events/10150
開催日時/場所:6月4日(土)、6月5日(日) 各日10:30~11:30、13:30~14:30、15:30~16:30
【プログラボ名古屋栄三越、プログラボ小牧、プログラボ名東】

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お申し込みはこちら:https://coeteco.jp/kikkake_2022/events/10135
開催日時/場所:6月4日(土) 17:20~18:20【プログラボ目黒】

イベント5.jpg
お申し込みはこちら:https://coeteco.jp/kikkake_2022/events/10134
開催日時/場所:6月11日(土) 12:40~13:40【プログラボ押上】

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お申し込みはこちら:https://coeteco.jp/kikkake_2022/events/10109
開催日時/場所:
6月4日(土)、6月11日(土) 、6月18日(土)、6月25日(土)  各日17:20~18:20
【プログラボ月島】

2022年6月以降のイベント情報についてはプログラボ ガールズプロジェクトのInstagramでお知らせしますので、是非フォローをお願いします!

プログラボ ガールズプロジェクト Instagram

https://www.instagram.com/proglab_girls/

Q.どれも楽しそうなイベントですね!「回るケーキスタンドをプログラミングして動かそう♪」ってどんなイベントですか?
楠本さん:
毛糸で作った可愛いカップケーキをケーキスタンドにのせて、モーターでケーキスタンドを回転させます。可愛くて楽しく、プログラミングを学べるイベントとなっています。
作ったカップケーキやケーキスタンドはお持ち帰りいただけますので是非ご参加ください!

回るケーキスタンド2.jpg 回るケーキスタンド1.jpg 回るケーキスタンド3.jpg

Q.最後に保護者の方にメッセージをお願いします!
楠本さん:
男の子っぽいイメージのある「IT」や「理工系」ですが、今の時代を生きていく上で大事なスキルです。
プログラボ ガールズプロジェクトのイベントは女の子が興味を持てるような内容となっているので、気軽に参加してほしいと思います。

元々興味がある子だけでなく、初めて理工系に触れるという子も大歓迎!最初に興味を持ったきっかけが「見た目がかわいかったから!」でも大丈夫です。
例えばはんだごてを使用するデコキーホルダーイベントに参加する子は、はんだごてを知らない・興味がない子がほとんどですが、イベント終了後には「最初ははんだごてが怖かったけど、やってみたら楽しかった!」という感想を話す子もいます。
このような「実際やってみないと分からない楽しさ」を感じてもらう入口にこのイベントがなってほしいと思います。 このイベントが子どもの選択肢をひろげるきっかけになれば嬉しいです。

またプログラボでは、ロボット以外にもいろんなイベント(プログラミングが必須ではないイベントも)を実施しています。
いろんな学びの機会を提供しているので気軽に教室に来ていただけると嬉しいです。

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参考リンク

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